ショールームや店舗を増やすと売上は上がるが利益が出ない現実とその理由

リフォーム経営者と話をする機会が多い中で、
今後は会社の規模を大きくしてショールームなどを増やしていきたいとビジョンを掲げている経営者が多いと感じています。

周りをみてやってみよう、と思うのは良いことなのですが、深くまで考えず、半思いつきで行動し、失敗してしまう人も多いようです。
今回は、ショールームや店舗を増やそうかと考えてるあなたに向けて、実行にうつすまえに考えてみて欲しいことをお伝えしていきます。

誰もがショールームや店舗を増やして成功するわけではない



「現在、県内に4店舗ショールームがあります。」「県内に3店舗、県外に2店舗あり、来年は違う県に1店舗出す予定です。」

勢いがある経営者はイケイケな感じを受けます。
売上何十億、社員何百人となれば、当然周りからはすごいと褒められたりとチヤホヤされますが…

ショールーム展開を行うことで全員が全員上手くいくとは限らないので、そこは慎重にいきたいところですね。
(決してショールームを持つことを否定しているのではありません)

「一度やってみて、ダメなら撤退すれば良い」とはいかない現実


ショールームや店舗を増やすということは、当然経費がかかります。
目に見えてわかる経費と目には見えない経費があるので、想像以上に資金が必要になります。

例えば、4店舗構えている会社があるとしたら、割と損失が出て、結果、「儲かっていない」という会社は多いのです。

ショールームに掛かる経費、人件費、家賃、はトントンだからそのまま継続してショールームを持っている人もいますが、これが赤字になったとしてもすぐには撤退出来ません。

店舗の契約もあれば、そこにいる従業員もいます。
ズルズルしていたら赤字が膨らむ一方…となりがちです。

私も経験がありますが、店舗を出店していくこと自体は簡単です。
なぜかって、勢いがあるからです。

出店とは逆に、店舗を撤退させることの方が難しいのです。
なぜかって、そこには従業員がいるからです。

もしこの店舗が県外にあるとしたら、そこの従業員はその付近在住の人が多いでしょうから、残る店舗へ転勤することも難しいでしょうし、そもそも残る店舗の従業員が不足しているわけではないはずです。

となると、撤退店舗の従業員には辞めてもらうしかなくなります。
とはいえ、簡単にはできることではないですよね。


店舗やショールームの前に、今より利益を多く出すためにどうすべきかを考えてみる



店舗を増やすことを目標にしていることは素晴らしいことです。
でも今後は人口が減る一方であることは目に見えてわかっています。
売り上げが減る傾向にあることは、数字をみても明らかです。

これからのことを考えるなら、店舗を増やすことよりも先に、今ある店舗で利益を多く出す方が理にかなっているかもしれません。

売上10億、経常利益2000万より、売上2億、経常利益2000万の方が良いかもしれませんね。

どちらが良いのかは経営者であるあなたの考え方次第ですが、店舗を増やすときには緻密な計算、シュミレーションをして出店しないと蓋を開けてみて大失敗…という結果になる可能性はないとは言い切れません。

あなたが勢いだけ、他もやってるから、あの人がうまくいったからといった単純な思いつきだけで店舗を増やさないことを切に願います。